「APIとかプログラミングとか、自分には関係ない話だと思っていた」——多くの非エンジニアの方がそう感じていると思います。私もHubSpotのコンサルをしていてそういうお客さんをたくさん見てきました。でも今は違います。Claude CodeをうまくAIとして活用すれば、プログラミングの知識がなくても日本語でHubSpotを操作できます。
結論:「コンタクトを探して」「商談の数字を出して」といった日本語の指示が、そのままHubSpot操作になります。 ただし一定の設定作業と、AIへの「正しい指示の出し方」は覚える必要があります。
自然言語操作の仕組み
Claude CodeにHubSpotのAPIキーを渡した状態で、日本語で指示すると:
- Claude Codeが指示を解釈して必要なAPIリクエストを判断する
- 必要なコードを自動生成する
- 実行して結果を日本語で返す
この一連の流れが自動で行われます。ユーザーはコードを一切見ずに結果だけ受け取ることができます。
実際に試した自然言語指示と結果
ケース1:データ検索
指示:「先月、業種がIT・SaaSで、かつメールアドレスが登録されているコンタクトを全部見せて」
結果: 条件に一致するコンタクト一覧が表形式で表示されました。HubSpotの管理画面でコンタクトを絞り込む操作と比べて、複数条件の組み合わせが圧倒的に楽でした。
ケース2:集計・分析
指示:「ステージ別に商談の件数と合計金額を出して。先月と今月で比較して」
結果: 月次比較の表が生成されました。HubSpotの標準レポートでこれをやろうとすると、カスタムレポートの設定が必要で手間がかかりますが、自然言語なら一発です。
ケース3:データ更新
指示:「会社名が『○○株式会社』のコンタクト全員のオーナーを私(岩間)に変更して」
結果: 変更前に「対象は3件です。変更しますか?」と確認が入り、OKと答えると一括更新されました。
ケース4:抜け漏れ検出
指示:「クローズ予定日が過去になっているのにステージがOpenの商談を全部出して」
結果: データのメンテナンス漏れが7件発見されました。これは定期的にやると営業データの品質が上がります。
「うまく伝わらない」ときの対処法
自然言語操作の難しさは、指示が曖昧だと意図通りに動かないことです。いくつかのコツを紹介します。
コツ1:期間を具体的に指定する
❌「最近のコンタクトを見せて」 ✅「2026年4月1日〜4月13日に作成されたコンタクトを見せて」
AIは「最近」の解釈が毎回異なる可能性があります。日付は具体的に指定するのが確実です。
コツ2:出力形式を指定する
❌「商談を出して」 ✅「商談を表形式で、会社名・金額・担当者・ステージの4列で出して」
出力形式を指定すると、使いやすい形で返ってきます。
コツ3:確認ステップを入れる
更新・削除系の操作は必ず「実行前に対象件数と内容を確認して」と指示を加えるようにしています。ミスを防ぐための習慣です。
自然言語操作に向いている作業・向いていない作業
向いている作業
- アドホックな(その場限りの)データ調査
- 複数条件を組み合わせた絞り込み
- 少量データの一括更新
- 比較レポートの作成
向いていない作業
- 毎日・毎週自動で実行したい定型作業(→スクリプト化の方が適切)
- 大量データ(数千件以上)の一括処理
- 複雑なワークフロー設定・変更
- HubSpotのUIを操作する系の作業
限界・注意点
精度は100%ではありません。 たまに意図と違う解釈でコードが生成されることがあります。「確認してから実行して」という習慣をつけることが重要です。
同じ指示でも毎回少し違う結果になることがあります。 AIの性質上、生成されるコードが毎回完全に同じではないことがあります。定型作業は一度動いたコードをそのまま保存して使い回す方が確実です。
HubSpotのプロパティ設計が複雑だと指示も複雑になります。 「独自のカスタムプロパティをたくさん作っている」ケースでは、指示に追加のコンテキストが必要になります。
まとめ
自然言語でのHubSpot操作は、特に「こういうデータが欲しいけど取り方がわからない」というアドホックな調査に最適です。エンジニアに依頼するほどでもない、でも手作業でやるのも大変——そういう場面が一番効果を発揮します。
次回予告
次回はより実践的な話として、「Claude CodeでHubSpotの成約率を集計する」具体的な手順を解説します。成約率の集計は意外と奥が深く、HubSpotだけでは見えにくい落とし穴があります。