HubSpot APIを自然言語で操作する【ノーコードで始めるCRM操作】

岩間悠一

岩間 悠一

元HubSpot Japan カスタマーサクセスマネージャー/Hareka合同会社 代表

200社以上のHubSpot導入を支援。現在はHubSpotコンサルタントとして独立。CRM導入から活用定着・AI連携まで一気通貫で支援しています。

「APIとかプログラミングとか、自分には関係ない話だと思っていた」——多くの非エンジニアの方がそう感じていると思います。私もHubSpotのコンサルをしていてそういうお客さんをたくさん見てきました。でも今は違います。Claude CodeをうまくAIとして活用すれば、プログラミングの知識がなくても日本語でHubSpotを操作できます。

結論:「コンタクトを探して」「商談の数字を出して」といった日本語の指示が、そのままHubSpot操作になります。 ただし一定の設定作業と、AIへの「正しい指示の出し方」は覚える必要があります。

自然言語操作の仕組み

Claude CodeにHubSpotのAPIキーを渡した状態で、日本語で指示すると:

  1. Claude Codeが指示を解釈して必要なAPIリクエストを判断する
  2. 必要なコードを自動生成する
  3. 実行して結果を日本語で返す

この一連の流れが自動で行われます。ユーザーはコードを一切見ずに結果だけ受け取ることができます。

実際に試した自然言語指示と結果

ケース1:データ検索

指示:「先月、業種がIT・SaaSで、かつメールアドレスが登録されているコンタクトを全部見せて」

結果: 条件に一致するコンタクト一覧が表形式で表示されました。HubSpotの管理画面でコンタクトを絞り込む操作と比べて、複数条件の組み合わせが圧倒的に楽でした。

ケース2:集計・分析

指示:「ステージ別に商談の件数と合計金額を出して。先月と今月で比較して」

結果: 月次比較の表が生成されました。HubSpotの標準レポートでこれをやろうとすると、カスタムレポートの設定が必要で手間がかかりますが、自然言語なら一発です。

ケース3:データ更新

指示:「会社名が『○○株式会社』のコンタクト全員のオーナーを私(岩間)に変更して」

結果: 変更前に「対象は3件です。変更しますか?」と確認が入り、OKと答えると一括更新されました。

ケース4:抜け漏れ検出

指示:「クローズ予定日が過去になっているのにステージがOpenの商談を全部出して」

結果: データのメンテナンス漏れが7件発見されました。これは定期的にやると営業データの品質が上がります。

「うまく伝わらない」ときの対処法

自然言語操作の難しさは、指示が曖昧だと意図通りに動かないことです。いくつかのコツを紹介します。

コツ1:期間を具体的に指定する

❌「最近のコンタクトを見せて」 ✅「2026年4月1日〜4月13日に作成されたコンタクトを見せて」

AIは「最近」の解釈が毎回異なる可能性があります。日付は具体的に指定するのが確実です。

コツ2:出力形式を指定する

❌「商談を出して」 ✅「商談を表形式で、会社名・金額・担当者・ステージの4列で出して」

出力形式を指定すると、使いやすい形で返ってきます。

コツ3:確認ステップを入れる

更新・削除系の操作は必ず「実行前に対象件数と内容を確認して」と指示を加えるようにしています。ミスを防ぐための習慣です。

自然言語操作に向いている作業・向いていない作業

向いている作業

  • アドホックな(その場限りの)データ調査
  • 複数条件を組み合わせた絞り込み
  • 少量データの一括更新
  • 比較レポートの作成

向いていない作業

  • 毎日・毎週自動で実行したい定型作業(→スクリプト化の方が適切)
  • 大量データ(数千件以上)の一括処理
  • 複雑なワークフロー設定・変更
  • HubSpotのUIを操作する系の作業

限界・注意点

精度は100%ではありません。 たまに意図と違う解釈でコードが生成されることがあります。「確認してから実行して」という習慣をつけることが重要です。

同じ指示でも毎回少し違う結果になることがあります。 AIの性質上、生成されるコードが毎回完全に同じではないことがあります。定型作業は一度動いたコードをそのまま保存して使い回す方が確実です。

HubSpotのプロパティ設計が複雑だと指示も複雑になります。 「独自のカスタムプロパティをたくさん作っている」ケースでは、指示に追加のコンテキストが必要になります。

まとめ

自然言語でのHubSpot操作は、特に「こういうデータが欲しいけど取り方がわからない」というアドホックな調査に最適です。エンジニアに依頼するほどでもない、でも手作業でやるのも大変——そういう場面が一番効果を発揮します。

次回予告

次回はより実践的な話として、「Claude CodeでHubSpotの成約率を集計する」具体的な手順を解説します。成約率の集計は意外と奥が深く、HubSpotだけでは見えにくい落とし穴があります。

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