Claude Code × HubSpot 自動化の具体例【実際に動かした5つのケース】

岩間悠一

岩間 悠一

元HubSpot Japan カスタマーサクセスマネージャー/Hareka合同会社 代表

200社以上のHubSpot導入を支援。現在はHubSpotコンサルタントとして独立。CRM導入から活用定着・AI連携まで一気通貫で支援しています。

「Claude CodeとHubSpotを連携させると便利らしいけど、具体的に何をしたらいいかわからない」——この質問を複数の方からもらいました。概念の説明はわかっても、「自分の業務のどこに使えるか」がピンとこないんですよね。今回は私が実際にやってみた5つのケースを具体的に紹介します。

結論:「繰り返している手作業」と「HubSpotのデータ品質チェック」の2カテゴリが、投資対効果が最も高い自動化です。

ケース1:週次営業サマリーの自動生成

課題

毎週月曜のMTGのために、前週のパイプライン状況をまとめる作業に30〜40分かかっていた。

やったこと

Claude Codeに以下のスクリプトを作ってもらい、Macのcron(定期実行)で毎週月曜7時に自動実行するよう設定。

スクリプトの処理内容:

  • 先週新規作成された商談の件数・合計金額
  • ステージ別の商談件数(先週比)
  • 先週クローズした商談(成功・失敗それぞれ)

出力はMarkdownで、Slackの特定チャンネルに投稿するところまで自動化。

結果

MTG前の資料準備時間がゼロになった。ただし最初のスクリプト作成と動作確認に3時間かかった。


ケース2:データクレンジングの自動化

課題

HubSpotのコンタクトデータに重複・不完全なデータが多く、定期的な整理が必要だったが手作業では時間がかかりすぎていた。

やったこと

「以下の条件に当てはまるコンタクトを一覧化して」とClaude Codeに指示:

  1. メールアドレスが未入力
  2. 会社名が未入力
  3. 作成日から90日以上経過しているのにライフサイクルステージが「リード」のまま
  4. 同じメールアドレスが複数のコンタクトに登録されている(重複)

結果

4条件合計で87件の問題データを発見。そのリストをSlackで共有して、担当者が確認・修正するフローを作れた。月1回の定期チェックに組み込んでいます。


ケース3:失注分析レポートの自動生成

課題

失注商談の原因を定期的に分析したかったが、HubSpotの標準レポートでは「失注理由別の件数」が出しにくかった。

やったこと

失注した商談の「失注理由」プロパティを集計するスクリプトを作成。さらに「失注理由が未記入の商談」を抽出して担当者にNotificationを送る仕組みも追加。

具体的な出力:

## 失注分析(2026年Q1)

### 失注理由別件数
- 予算不足:12件(34%)
- 競合他社に負けた:8件(23%)
- タイミングが合わなかった:7件(20%)
- 未記入:8件(23%)

### 未記入商談の担当者別
- 担当A:5件
- 担当B:3件

結果

未記入が23%もあることが判明。「入力されていないと分析できない」という共通認識が生まれ、入力率が改善した。


ケース4:ホットリードの自動抽出

課題

大量のコンタクトの中から「今すぐアプローチすべきリード」を毎朝手動で探すのが大変だった。

やったこと

「ホットリード」の定義を以下のように決めて自動抽出:

  1. 過去7日以内にウェブサイトを5ページ以上閲覧(HubSpotのトラッキングデータを使用)
  2. メールの開封率が直近3通で50%以上
  3. ライフサイクルステージが「マーケティングクオリファイドリード」

これらの条件に一致するコンタクトを毎朝8時にSlackに投稿。

結果

「今日アプローチすべき人」が明確になり、アプローチの優先順位付けに悩む時間がなくなった。ただし条件の設定が「本当にホットか」を定義するのに試行錯誤が必要だった。


ケース5:顧客の誕生日・契約記念日フォロー

課題

大切な顧客の誕生日や契約記念日を把握していても、担当者が覚えていられなかった。

やったこと

毎朝「今日が誕生日または契約記念日のコンタクト一覧」をSlackに通知するスクリプトを作成。

結果

思ったより誕生日情報が入力されていなかった(設定しているのは全体の約30%)という実態が判明。逆にこれがデータ入力改善のきっかけになった。


5つを試してわかったこと

効果が高かったもの

  • 週次サマリー自動化:時間節約が数値化しやすく、MTG参加者の反応も良かった
  • データ品質チェック:「問題があった」という事実が見えるので改善につながりやすい

思ったより大変だったもの

  • ホットリードの自動抽出:「ホット」の定義をチームで合意するプロセスが意外と時間がかかった
  • Slack連携:Slackへの投稿は別途Slack APIのトークンが必要で、HubSpot APIとは別の設定が必要

限界・注意点

「自動化」はデータ品質が良い前提で成り立ちます。 HubSpotへの入力が不完全なまま自動化しても、出てくるデータが不正確です。自動化の前にデータクレンジングが必要です。

スクリプトのメンテナンスも発生します。 HubSpotの仕様変更やプロパティの変更があると、スクリプトが動かなくなることがあります。定期的な動作確認が必要です。

まとめ

Claude Code × HubSpot自動化で最も効果的なのは「毎週同じデータを手動で集めている」作業です。まずは一番頻繁にやっている手作業を一つ選んで、そこから始めることをお勧めします。

次回予告

次回は「HubSpotとClaude Codeの役割分担」について整理します。AIに任せるべき仕事とHubSpotのネイティブ機能を使うべき仕事の切り分け方を解説します。

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