「Claude CodeとHubSpotを連携させると便利らしいけど、具体的に何をしたらいいかわからない」——この質問を複数の方からもらいました。概念の説明はわかっても、「自分の業務のどこに使えるか」がピンとこないんですよね。今回は私が実際にやってみた5つのケースを具体的に紹介します。
結論:「繰り返している手作業」と「HubSpotのデータ品質チェック」の2カテゴリが、投資対効果が最も高い自動化です。
ケース1:週次営業サマリーの自動生成
課題
毎週月曜のMTGのために、前週のパイプライン状況をまとめる作業に30〜40分かかっていた。
やったこと
Claude Codeに以下のスクリプトを作ってもらい、Macのcron(定期実行)で毎週月曜7時に自動実行するよう設定。
スクリプトの処理内容:
- 先週新規作成された商談の件数・合計金額
- ステージ別の商談件数(先週比)
- 先週クローズした商談(成功・失敗それぞれ)
出力はMarkdownで、Slackの特定チャンネルに投稿するところまで自動化。
結果
MTG前の資料準備時間がゼロになった。ただし最初のスクリプト作成と動作確認に3時間かかった。
ケース2:データクレンジングの自動化
課題
HubSpotのコンタクトデータに重複・不完全なデータが多く、定期的な整理が必要だったが手作業では時間がかかりすぎていた。
やったこと
「以下の条件に当てはまるコンタクトを一覧化して」とClaude Codeに指示:
- メールアドレスが未入力
- 会社名が未入力
- 作成日から90日以上経過しているのにライフサイクルステージが「リード」のまま
- 同じメールアドレスが複数のコンタクトに登録されている(重複)
結果
4条件合計で87件の問題データを発見。そのリストをSlackで共有して、担当者が確認・修正するフローを作れた。月1回の定期チェックに組み込んでいます。
ケース3:失注分析レポートの自動生成
課題
失注商談の原因を定期的に分析したかったが、HubSpotの標準レポートでは「失注理由別の件数」が出しにくかった。
やったこと
失注した商談の「失注理由」プロパティを集計するスクリプトを作成。さらに「失注理由が未記入の商談」を抽出して担当者にNotificationを送る仕組みも追加。
具体的な出力:
## 失注分析(2026年Q1)
### 失注理由別件数
- 予算不足:12件(34%)
- 競合他社に負けた:8件(23%)
- タイミングが合わなかった:7件(20%)
- 未記入:8件(23%)
### 未記入商談の担当者別
- 担当A:5件
- 担当B:3件
結果
未記入が23%もあることが判明。「入力されていないと分析できない」という共通認識が生まれ、入力率が改善した。
ケース4:ホットリードの自動抽出
課題
大量のコンタクトの中から「今すぐアプローチすべきリード」を毎朝手動で探すのが大変だった。
やったこと
「ホットリード」の定義を以下のように決めて自動抽出:
- 過去7日以内にウェブサイトを5ページ以上閲覧(HubSpotのトラッキングデータを使用)
- メールの開封率が直近3通で50%以上
- ライフサイクルステージが「マーケティングクオリファイドリード」
これらの条件に一致するコンタクトを毎朝8時にSlackに投稿。
結果
「今日アプローチすべき人」が明確になり、アプローチの優先順位付けに悩む時間がなくなった。ただし条件の設定が「本当にホットか」を定義するのに試行錯誤が必要だった。
ケース5:顧客の誕生日・契約記念日フォロー
課題
大切な顧客の誕生日や契約記念日を把握していても、担当者が覚えていられなかった。
やったこと
毎朝「今日が誕生日または契約記念日のコンタクト一覧」をSlackに通知するスクリプトを作成。
結果
思ったより誕生日情報が入力されていなかった(設定しているのは全体の約30%)という実態が判明。逆にこれがデータ入力改善のきっかけになった。
5つを試してわかったこと
効果が高かったもの
- 週次サマリー自動化:時間節約が数値化しやすく、MTG参加者の反応も良かった
- データ品質チェック:「問題があった」という事実が見えるので改善につながりやすい
思ったより大変だったもの
- ホットリードの自動抽出:「ホット」の定義をチームで合意するプロセスが意外と時間がかかった
- Slack連携:Slackへの投稿は別途Slack APIのトークンが必要で、HubSpot APIとは別の設定が必要
限界・注意点
「自動化」はデータ品質が良い前提で成り立ちます。 HubSpotへの入力が不完全なまま自動化しても、出てくるデータが不正確です。自動化の前にデータクレンジングが必要です。
スクリプトのメンテナンスも発生します。 HubSpotの仕様変更やプロパティの変更があると、スクリプトが動かなくなることがあります。定期的な動作確認が必要です。
まとめ
Claude Code × HubSpot自動化で最も効果的なのは「毎週同じデータを手動で集めている」作業です。まずは一番頻繁にやっている手作業を一つ選んで、そこから始めることをお勧めします。
次回予告
次回は「HubSpotとClaude Codeの役割分担」について整理します。AIに任せるべき仕事とHubSpotのネイティブ機能を使うべき仕事の切り分け方を解説します。