HubSpotのデータをGoogle Sheetsに自動連携する方法【コスト別3パターン】

岩間悠一

岩間 悠一

元HubSpot Japan カスタマーサクセスマネージャー/Hareka合同会社 代表

200社以上のHubSpot導入を支援。現在はHubSpotコンサルタントとして独立。CRM導入から活用定着・AI連携まで一気通貫で支援しています。

「HubSpotのデータをスプレッドシートで管理したい」——これは本当によく聞く要望です。経営者に週次で数字を共有したい、Excelが得意な人が集計したい、特定のメンバーにはHubSpotのアカウントを渡したくない……理由はさまざまです。

実はこの連携、やり方が複数あって、コストも手間も全然違います。今回は3パターンを比較しながら正直に解説します。

結論:月に1〜2回の連携なら手動エクスポート、週次なら無料ツール組み合わせ、日次なら専用ツールかAPIが現実的です。

パターン1:完全無料のやり方(Claude Code + GAS)

GAS(Google Apps Script)はGoogleが提供する無料のスクリプト環境です。HubSpotのAPIと組み合わせることで、完全無料で自動連携が実現できます。

仕組み

Claude Code(スクリプト生成)

GAS(HubSpot APIを叩いてSheetsに書き込む)

Google Sheets(データが更新される)

手順の概要

  1. Claude Codeに「HubSpotのAPIからコンタクト一覧を取得してGoogle Sheetsに書き込むGASスクリプトを書いて」と依頼
  2. 生成されたスクリプトをGoogle Sheetsのスクリプトエディタに貼り付け
  3. HubSpotのAPIキーをスクリプトプロパティに設定
  4. 定期実行のトリガーを設定(毎週月曜9時など)

費用:ゼロ円

向いているケース

  • 取得するデータが比較的シンプル(コンタクト一覧、商談一覧など)
  • 週次〜日次程度の更新頻度
  • 一人運営や小規模チームで技術的な設定ができる人がいる

正直なデメリット

  • 初期設定に2〜3時間かかる
  • GASのタイムアウト制限(6分)があるため、大量データには対応できない
  • GASのスクリプトはHubSpotの仕様変更で壊れることがある

パターン2:自動化ツール経由(Zapier/Make)

Zapier(ザピアー)やMake(旧Integromat)はノーコードで自動化が作れるサービスです。HubSpotとGoogle Sheetsの両方に対応しており、プログラミング不要で連携できます。

仕組み

HubSpotで何か起きる(例:新規コンタクト作成)

Zapier/Makeが検知

Google Sheetsに行を追加

費用

  • Zapier:無料プランあり(月100タスクまで)。それ以上は月$19.99〜
  • Make:無料プランあり(月1,000オペレーションまで)。それ以上は月$9〜

向いているケース

  • HubSpotでのアクション(新規作成、ステータス変更など)をリアルタイムでSheetsに反映したい
  • プログラミングに抵抗がある
  • 更新頻度が多い(リアルタイム〜1時間ごと)

正直なデメリット

  • 月のタスク数が増えると費用が急増する
  • 複雑な条件分岐や集計はできない(単純なデータ転送が主)
  • HubSpotの仕様変更でZap/Scenarioが壊れることがある

パターン3:専用ツール(Supermetrics・HubSpot公式アドオン)

本格的な連携ツールを使うパターンです。

HubSpot公式のGoogle Sheetsアドオン

HubSpotは公式のGoogle Sheetsアドオンを提供しています。Sheets内から直接HubSpotのレポートをインポートできます。

  • 無料で利用開始できる(一部機能は有料)
  • 設定が比較的簡単
  • HubSpotのレポートをそのままSheetsに持ってこれる

ただしカスタマイズ性は低く、HubSpotの標準レポートで出せるデータしか取れません。

Supermetrics

複数のマーケティングツールのデータを一元管理できる有料サービスです。

  • 月$39〜(HubSpotのみの場合)
  • 柔軟なデータ取得と自動更新
  • Google Sheets、Looker Studio、Excelに対応

向いているケース

  • 複数のSaaSデータを組み合わせて分析したい
  • 毎日自動更新が必要
  • マーケティング担当者がいてレポーティングに時間を使いたくない

私の現在の使い方

正直に書くと、私自身はパターン1(Claude Code + GAS)を主に使っています。理由は:

  1. 費用がかからない
  2. 必要なデータを自由に定義できる
  3. 一度動けば安定している

ただし初回の設定とメンテナンスを自分でできる前提があります。「設定作業に時間を使いたくない」という方にはZapierやMakeの方が現実的です。

連携時の注意点

APIキーの管理

GASを使う場合、スクリプトにAPIキーを書く必要があります。GASのスクリプトプロパティ(外部から見えない場所)に保存することを強く推奨します。スクリプト内に直書きしたままGASを共有すると、キーが漏洩するリスクがあります。

データ量の上限

GASは一度に処理できるデータ量に制限があります(タイムアウト:6分、Sheets書き込み:1回50,000セルまで)。コンタクトが数万件ある場合は別途対策が必要です。

限界・注意点

どのパターンも「HubSpotのデータを外部に出す」行為です。 顧客データの取り扱いポリシーを確認した上で、どこまでのデータを連携するかを決めてください。特に個人情報の扱いには注意が必要です。

連携したデータを誰が管理するかを決めておく。 自動更新されるSheetsが「誰が作ってどこにある?」という状態になることがよくあります。管理ルールを先に決めることをお勧めします。

まとめ

HubSpot × Google Sheets連携は、目的と規模に合ったパターンを選ぶことが大切です。まずは一番シンプルな方法(手動エクスポート)から始めて、「もっと頻繁に欲しい」という需要が出てきたときに自動化を検討するのが現実的です。

次回予告

次回はHubSpot Starter vs Professionalの正直な違いを解説します。アップグレードすべきかどうかを判断するための基準を整理します。

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