HubSpot AI機能「Breeze」の正直な評価【2026年版】

岩間悠一

岩間 悠一

元HubSpot Japan カスタマーサクセスマネージャー/Hareka合同会社 代表

200社以上のHubSpot導入を支援。現在はHubSpotコンサルタントとして独立。CRM導入から活用定着・AI連携まで一気通貫で支援しています。

「HubSpotにもAI機能が追加されたらしい。どれくらい使えるんだろう」——私もこの思いで試してみました。HubSpotが「Breeze(ブリーズ)」というブランドでまとめたAI機能群は、2024〜2025年にかけて大幅に強化されました。実際に使ってみた感想を、良い点も悪い点も正直に書きます。

結論:Breezeの一部機能は実際に便利ですが、「AIが営業を全部やってくれる」レベルではありません。 補助ツールとして使う分には価値があります。

Breezeとは何か

Breezeは、HubSpotのAI機能全体を指すブランド名です。以下のような機能で構成されています:

  • Breeze Copilot:HubSpot内でAIアシスタントとチャットできる機能
  • Breeze Agents:特定のタスクを自動化するAIエージェント
  • Breeze Intelligence:コンタクト・会社データをAIで自動補完する機能

プランによって使える機能が異なります。

各機能の正直な評価

Breeze Copilot(AIアシスタント)

できること:

HubSpotの管理画面内で「このコンタクトへのフォローアップメールの下書きを作って」「この会社に関連する商談を要約して」といった指示ができます。

正直な感想:

「使える」けど「感動するほどではない」という印象です。メールの下書きは確かに便利で、コンタクトの情報を元に文脈を踏まえた文章を生成してくれます。

ただし生成される文章は「そのまま送れる品質」ではないことが多いです。日本語の精度はまだ向上余地があります。英語での利用の方が明らかに品質が高い。

実用度: ★★★☆☆(補助として使える)

Breeze Intelligence(データ補完)

できること:

HubSpotのコンタクト・会社データに、インターネット上の公開情報から業種・従業員数・売上規模などを自動補完します。

正直な感想:

これは地味ですが実際に使えます。日本企業向けには制限がありますが、グローバル展開している企業のデータは補完精度が比較的高いです。

問題点:

追加クレジット購入が必要な場合があり、利用量によってコストがかさむ可能性があります。また、補完されたデータが古かったり不正確だったりすることがあるため、そのまま鵜呑みにしない確認作業が必要です。

実用度: ★★★☆☆(グローバル企業のデータには有効)

Content Agent(コンテンツ生成)

できること:

ブログ記事・メールキャンペーン・ランディングページのコンテンツをAIが生成・提案します。

正直な感想:

「たたき台」としては使えますが、そのまま使えるクオリティではありません。特に専門性の高いコンテンツ(HubSpotの技術的な使い方の解説など)は、人間が書き直す必要があります。

ブランドのトーン・声調(ボイス)を細かく設定できるようになってきていますが、自社らしさを出すには手間がかかります。

実用度: ★★☆☆☆(たたき台として使い、必ず人間が編集する前提で)

Prospecting Agent(見込み客発掘エージェント)

できること:

指定した条件に合う見込み客をリストアップし、アウトリーチを自動化します。

正直な感想:

これは「まだ使えない」という評価です。リストの精度・アウトリーチの品質ともに、現時点では実務で使えるレベルに達していないと感じました。自動生成されたアウトリーチメールを無批判に送信すると、スパム判定やブランド毀損のリスクがあります。

実用度: ★☆☆☆☆(現時点では実用的でない)

BreezeとClaude Codeの比較

私が感じる素直な比較:

BreezeClaude Code + API
設定の手間少ない(HubSpot内に統合)やや多い
柔軟性低い(HubSpot側が決めた用途のみ)高い(何でもできる)
日本語対応まだ弱い強い
コストHubSpotプランに含まれるClaude Proの月額
得意な用途個別レコードへのAIアシストデータ集計・分析・自動化

私はBreezeを「HubSpot内のちょっとした補助」に使い、本格的なデータ分析・自動化はClaude Code + APIで行っています。

HubSpotがAI機能に力を入れている理由

正直に言うと、Breezeは現時点では「マーケティング上の価値」が機能の実用性を上回っていると思います。SaaSの競争が激しい中、「AI機能あり」という訴求は差別化になります。

ただしHubSpotの開発速度は速く、1年前と比べると確実に改善されています。今後に期待できる機能でもあります。

限界・注意点

Breezeを使うためにはProfessional以上のプランが必要な機能が多いです。 Starterプランでは使えない機能が多いため、「Breezeを使いたいからProfessionalにする」という判断は慎重にしてください。コストに見合うかを先に確認することをお勧めします。

AIが生成したコンテンツは必ず人間が確認してください。 特に顧客に送るメールや公開するコンテンツは、そのまま使わず必ずレビューを挟んでください。

まとめ

BreezeはHubSpotの中に統合されているという意味での使いやすさはありますが、2026年現在では「あると便利な補助機能」という位置づけです。「AIを使えばHubSpotの運用が劇的に楽になる」という期待値で使い始めると、がっかりする可能性が高いです。

次回予告

次回は「HubSpot vs Salesforce、AI時代にどちらを選ぶか」を書きます。両方を使ってきた立場から、2026年現在の正直な比較をします。

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